#10 Pythonで学ぶコメント規約の基本
コードの中に、実行はされないメモを残せる仕組みを「コメント」と呼びます。この記事では、Pythonにおけるコメントの書き方と、書く際の慣習について解説します。
コメントの書き方
Pythonでは#から行末までがコメントとして扱われます。
# これは年齢を表す変数
age = 20
複数行にわたるコメントには、3つの引用符('''または""")で囲む書き方もよく使われます。
"""
ここから先は入力チェックの処理
空文字や不正な形式を除外する
"""
docstringという独自の慣習
Pythonには「docstring」という、関数やクラスの説明を書くための特別なコメントの書き方があります。
def greet(name):
"""利用者に挨拶を表示する関数
Args:
name (str): 利用者の名前
"""
print(f"こんにちは、{name}さん")
関数の直後に3つの引用符で書かれた文章は、その関数の説明として、他のツールからも読み取れる特別な扱いを受けます。help(greet)と入力すると、このdocstringの内容がそのまま表示されます。
TODOコメントで作業を残す
後で対応する必要がある箇所には、# TODO: 説明という形式でコメントを残す習慣が広く使われています。多くのエディタはTODOコメントを一覧表示してくれるため、実装途中の箇所を見失いにくくなります。
何を書くべきか
良いコメントは「何をしているか」ではなく「なぜそうしているか」を書くのが基本です。コードを読めば分かることを繰り返し書くのではなく、判断の理由や注意点を書くようにしましょう。
Pythonならではの注意点
docstringは書かなくてもエラーにはなりませんが、Pythonのコミュニティでは特に重視される慣習です。公開する関数やクラスには、最低限docstringを書いておくと、他の人が読んだときの理解のしやすさが大きく変わります。Args・Returnsのような書式にはいくつかの流派(Google形式、NumPy形式など)があるため、プロジェクトで統一されている形式を確認してから書き始めるとよいでしょう。
型ヒントとコメントの役割分担
比較的新しいPythonでは、型ヒントによって「どんな型を受け取るか」を表現できるため、コメントで型を説明する必要性は下がっています。
def add(a: int, b: int) -> int:
"""2つの整数を足す"""
return a + b
型ヒントで「何を受け取るか」、docstringで「何をする関数か」、コメントで「なぜそうしたか」という役割分担を意識すると、情報が重複せず整理されたコードになります。
まとめ
Pythonのコメントは#が基本で、関数の説明にはdocstringを使うのがPythonらしい慣習です。型ヒントとの役割分担、TODOコメントの活用も含め、「なぜ」を書くことを意識しましょう。
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